アイルランド・ダブリン MBA留学日記 (2015-2016)

Trinity College Dublin MBA生(Class of 2016)のBlog。出願から渡航準備、コース、ダブリン現地情報(私見)を提供します。

【重要】このBlogに記載されている情報について

アイルランド・ダブリンMBA留学日記(2015-2016)にお越しいただき、ありがとうございます。本BlogはTrinity College Dublin (トリニティ・カレッジ・ダブリン)のMBAに2015年9月から2016年8月に在籍した、ある日本人によるBlogになります。本Blogをお読みになる方々に対して、いくつかお願いがございます。

 

1.「はじめに」に記載したとおり、本Blogは筆者の経験と私見による情報が中心となっております。したがって、すべての人に当てはまる情報とは限りませんので、ご注意ください。また、VISA等の手続きについてはアイルランド政府や関係機関の方針に従い、その時々で変更になることが多々ございますので、必ずご自身で最新の情報をご確認ください。

 

2.授業やカリキュラム等学校の状況についてもTrinity Business Schoolによって適宜アップデートなされているため、過去の情報については参考にならない可能性もございます。したがって、Trinity MBA事務局経由で在校生もしくは直近の卒業生をご紹介いただくことをお勧めいたします。

 

3.質問については、誠に申し訳ございませんが現時点でお受けできかねる状況でございます。また、筆者は既に卒業してから約1年経っておりますので、今後Blogの更新予定はございません。

 

以上、長くなりましたがご理解いただきますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

卒業を迎えるにあたって

今週末11/11はようやく卒業式です。まだダブリンでふらふらしていて親しい同級生とはたまに会ったりしているので、あまり久しぶりに会えて感激という実感はないかもしれないというのが、本音です。当日寒そうなので天候を祈るのみです。卒業を迎えるにあたって自分が考えたことを振り返りたいと思います。

 

1.MBAで学んだこと

大学の専攻とほぼ同じだったので、知識として新しく学んだことは少ない気がします。ただ、アイルランドという土地柄Data Analysis等の分野へのアンテナが高くなったのと、スタートアップの会社に興味を持ち始めました。

また、初めての長期海外生活だったので、海外生活を通じて自分の強みや弱み、人としての傾向を振り返ることができたのが大きいと思います。

 

2.MBAを人に勧めるか

目的によるのでなんとも言えませんが、経験としては良かったです。いろいろありましたが、楽しかったです。

 

3.Trinity College Dublin MBAを人に勧めるか

これはYesでもありNoでもあります。生徒同士や講師との距離が近いので、それなりの良さはあります。プロジェクトがほぼfixされているので、やる気の有無やメンバーの好き嫌いに関わらずグループワークをこなさなくてはいけないのは、実際の仕事と同じなのでよかったと思います。メンバーについてはなんやかんやあれど、皆いい人でした。

 

 

自分がNoかなと思う点は個別の授業の質、コミュニティの小ささ、物価です。いい授業もあれば、大幅な改善が必要ではないかと思われるものもありました。あとコミュニティの小ささについては、私は意外と社交的でネットワーキングに長けていることがこちらにきて分かったので、大規模校でもよかったかなと思います。物価については英国や大陸から離れていることもあり、ユーロ圏の中ではかなり高いです。

 

総合的にみて費用対効果は高いビジネススクールだとは思いますが、もしもう一度アプライするかと言われたら"アプライはするが、行くかどうかはわからない"というのが本音です(皆様、ごめんなさい)。

 

ただ、MBAホルダーの方皆さん口を揃える通り、MBAを取ったからといって何かがすぐに変わるわけではないので、今後定期的に振り返ろうと思います。

 

最後になりますが、これまで私のMBAを支えてくださった皆さま、ありがとうございました。

異文化交流について考えたこと

TCDのMBAは30名~40名と少人数です。私は一人一人とのつながりを重視したくてこの学校を選んだのですが、果たしてそのような期待に対してどのような結果だったのかを今回書きたいと思います。人によって受け止め方はそれぞれですし、あくまで私見です。

 

1.全般

同級生と同僚のような関係を築く事は可能だと思います。ただ校外で個人的に会ったり等親しい付き合いをするか、いわゆる友人になれるかは人によるのではないでしょうか。「人は人、自分は自分」という感じなので、校外では同級生とつるまない人は結構います。特に既婚者は家族優先です。Class of 2016は比較的穏やかな代だったと思いますが、年によってcompetitiveだったり等いろいろあるようです。

ただ、真の友人になれるのか人によると思います。一般的に人は自分に近い人と居心地がよいと感じる傾向があるので、西欧人同士、アジア人同士仲良くしている傾向はあるように思います。私の場合、国籍や年齢・性別関係なく自分とフィーリングが合う人や近い人(チームメイト等)と個別に仲良くしている感じがします。日本においても、いわゆる女性の同世代グループとはなぜかつるまないタイプでしたので、それは海外でも同じだと気づきました。

 

2.英語力がものを言うか

英語力が他の同級生よりも劣っていても、外国人と友人となることは可能だと思います。その際重要になるのは、英語力以外には文化に対する理解、物事全般に関する自分の意見を持てるかが重要になると感じています。 前者については、音楽や映画等のいわゆる西洋文化に馴染みがないと雑談は辛いと思います。

 

また、日本の一般的な文化や価値観等を何も知らない人たちにわかりやすく伝えるということも重要です。基本的に日本人以外は日本のことなんて知りません。一般的な慣習にとどまらず、政治経済等含めた日本情勢について理解しておくことで、会話の幅は広がります。あとは日本人が苦手とする領域になりますが、事実を元に自分の意見をどのように伝えることができるかは重要です。例えばアジアや日本で何か大きな事件等が起きた場合、意見を求められることもあります。その際に「びっくりした」だけではなく、「自分は常日頃からこういう問題意識を持っている」等具体的に何かしら気が利いたことが言えると、人はそれなりに興味を持って話を聞いてくれます。

 

英語力の壁もありますが、日本人は全般的に話す前提となる知識と人に説明するスキルが不足しているように思うので、それがコミュニケーション全般の壁になろうかと思います。あとは度胸ですかね。

 

3. アジア人・非ネイティブに対する偏見・差別

残念ながら、西洋人のアジア人・非ネイティブに対する偏見や差別はあります。英語ができないと言う点で、日本人は格下に見られることもあります。彼らの中でもタチが悪いのは、潜在的に我々アジア人や非ネイティブを見下していることです。普段は何もなくても、何かあった時の言動や態度がそれを物語ってれます。特に英語ネイティブの白人にたまに見受けられます。

 

私の場合では、ある個人課題の点数がクラスメイトのアイリッシュとほぼ同点だったのですが、それにアイリッシュはショックを受けていました。彼からすれば、英語力の劣る私とほぼ同格に評価されることに納得がいかなかったのかもしれませんが、その分野については私の方が彼よりも経験がありました。彼の態度を見て、普段親しくしていても内心そのように思っているのだな、と残念に思いました。

 

あくまで同級生の名誉のために申し上げますが、そういう人たちがすべてではありません。

 

4.結論

- どのような人と仲良くなるかというスタイルは国が変われど、あまり変わらない。

- 英語力も重要だが、話す中身と度胸が重要。

- アジア人・非ネイティブに対する偏見・差別は一定の割合であるものである。

Trinity Termを振り返って

Trinity Termは主にCompany Project(Hilary Termより引き続き)、Scaling Project、Social Entrepreneurshipの3つのプロジェクトをこなすことになります。個人的にはこのTermが一番きつかったです。

 

前のタームは物理的に忙しくて肉体的にはしんどいのですが、Trinity Termはプロジェクトベースで授業がほとんどないため、精神的なモチベーション維持が難しいTermでした。チームによってはチームメイトが長期で帰国してしまったり、旅行に出かけてしまったり等で限られたメンバーで努力するしかないチームもあり、チーム内のconflictがそれぞれあったように思います。

 

Class of 2015の方の話を伺ったところ、チームミーティング以外ではほとんど学校に行かなくなるチームもあるようですし、Class of 2016に関しては自分のコンディション維持のためとりあえず毎日学校には来るようにしてるクラスメイトもいました。前の2タームと大きな違いがありますので、チームとの兼ね合いを考えながら自分なりの目標と計画(就職活動、旅行、勉強等)を立てて行動することをお勧めします。

試験対策全般

今日は試験に関して改めて振り返ってみたいと思います。基本的には過去問が公開されていますし、新しい講師の場合でも試験対策の説明にそれなりに時間を割いてくれます。これはあくまで私見ですが、試験自体は3パターンに分けられると思います。

 

1.数字系

Accounting、Finance、Quantitive Analysis等がそれに当たります。論述力も求められますが、定量的判断が求められる試験です。ネイティブでも苦手な人は結構追試を受けています。この手の試験は、積み残しがあると後からしんどくなるので常日頃からの復習が大事です。

 

2.論述系(その1)

論述系には2パターンあると考えていて、その1は自分の意見を求められる論述です。ある程度自由度が許されるので、比較的ノンネイティブにも障壁が少ないです。例えばOrganisational Behaviour、International Business等です。

 

3.論述系(その2)

その2は結構くせものです。セオリーや事項の暗記がメインの試験です。自由な解答を講師が好まない試験です。Economics、Strategic Management等が代表的です。この手の論述系はノンネイティブが点が取りにくい分野になります。なぜならば、普通のノンネイティブは英語を英語で覚えることが難しい時があるからです。過去問をしっかりやることが重要になりますが、過去問通りの問題が出るとは限らないので、注意です。

 

2と3の違いについては、講師の授業中の発言等から確認できますので、講師ともよく話をしましょう。また1〜3問わず、ノンネイティブ特有の「問題の読み違い」というのも発生するので、当日は落ち着いて受験しましょう。

広告を非表示にする

Hilary Termを振り返って

今更ですが、Hilary Termを振り返ります。個人的にはMichaelmas Termよりもしんどかったです。理由は以下のとおりです。

1.ケースの読み込み等の予習が必要な科目もある

2.チームが再編され、一からチームビルディングを行う

3.グループワークが増え、かつ評価における比重も上がる

4.Company Projectが始まる

 

1.については最初は大変ですが徐々にコツがつかめたり、手を抜けるようにもなるので最初はしんどいですが2月以降は慣れてくるともいます。問題は2~4です。Michaelmas Termのように学校主導でチームビルディングの機会がないうえに、皆前のチームのやり方から変えられない部分が出てくる等、お互い主張し合うことが増えるので新しいチームとして立ち上がるのに時間がかかることもあります。また、今年度はグループワークが増えたようで、Financial Statement Analysis以外はグループワークや個人ワークを課されることが多かったので、常に忙しい状態でした。いわゆる修論にあたるCompany Project(学校が指定した企業に対するコンサルティングプロジェクト、8月中旬まで続く)のStage1もあるので、忙しくなります。

 

1.授業

(1)スケジュール

 

 

Mon

Tue

Wed

AM(9:00-12:30)

Human Resource Management (elective)

Strategic Management

Marketing Strategy

PM(14:00-17:30)

International Business (elective)

Operations Strategy

Financial Statement Analysis

 

Thur

Fri

AM(9:00-12:30)

International Finance (elective)

Leadership & Professional Development etc

PM(18:00-21:30)

Managing Information Systems

 

*Entrepreneurial Finance (elective)が3月中旬にかけて5日間連続で開催され、それを受講する人はHRM、IB、IFのうち2つを受講する。

 

(2)評価

Subject

Examination

Group Assingment

Individual Assingment

Human Resource Management

×

⚪︎

⚪︎

International Business

⚪︎

⚪︎

×

Strategic Management

⚪︎

⚪︎

×

Operations Strategy

⚪︎

⚪︎

×

Marketing Strategy

×

⚪︎

⚪︎

Financial Statement Analysis

⚪︎

×

×

International Finance

⚪︎

⚪︎

×

Managing Information Systems

⚪︎

⚪︎

×

Entrepreneurial Finance

×

⚪︎

⚪︎

 

2.Michaelmas Termとの違い

評価以外で大きく異なるのが、クラスの貢献度を見られることが増えます。ケースの理解度やそれに基づく議論において、ネイティブと張り合うのはよほど英語ができる人を除いて難しいと思います。また、日系企業の事例がかなり取り上げられることも増える(International Business、Operations Management等)ので、講師からいきなり意見を求められることもあります。日系企業の場合は日本語でも情報はいくらでも取れますので、事前に調べておいた方が良いでしょう(例:自動車主要メーカーの特色等)。前職時代によく聞いた話ですが、自国の歴史や主要産業等に関する知識について、日本人は他国の生徒に比べて知らないことが多いようです。他国であれば大学を卒業したレベルの人であれば、そのようなことは常識として知っています。日系企業について取り上げられそうであるというのは、だいたいシラバスやケースでわかりますので、事前に日本語で調べておくようにしましょう。 また、東アジア・東南アジアの学生が少ない場合、これらの政治経済情報についても調べておくと、授業で発言できる機会は増えると思います。地理的に近いため、日本語のニュースサイト等での情報は活用できます。ただ極論を言うと授業で発言しなくても課題と試験をパスすれば、卒業はできるので黙っていても問題ありません。

 

3.試験対策

前期同様過去問中心ですが、今年は大幅に講師が入れ替わったため大変でした。具体的な傾向と対策については、前期の反省も含めて別途書きたいと思います。

Michaelmas Termを振り返って(試験対策)

12/11にようやく試験も終わり、現在はChristmas Vacationに入っています。前半で振り返ったことでほぼほぼ伝えたいことは網羅されていますが、今回はテスト等に関してテクニカルな観点でお伝えしたいと思います。基本的に授業終了日から1週間はStudy Weekという準備期間が与えられます。

 

1.過去問

学内で一律公開されていますので、入手は可能です。講師によっては回答をくれる人もいますが、大半はありません。また、当然ですが講師が変われば過去問も役立たない場合があるので注意が必要です。

 

2.試験対策

過去問とほぼ同じ講義もあれば毎年変わるものもあります。ただ講師が同じ場合はほぼほぼ傾向は見えるので、それに準じた対策を行うことになります。昨年度の卒業生でその辺りを細かくメモをされた方がいたので、私の代は随分とそれに助けられました。

 

3.勉強スケジュール

人にもよりますが、私は試験前最後の授業が終わってから試験終了日前日まで毎日10時から22時頃まで学校にいることが多かったです。またStudy Week中に締め切りのエッセイがある場合は早めに提出するようにスケジューリングする等試験勉強に当てる時間を増やす努力が必要です。

 

4.勉強場所

自宅、学校等それぞれです。私は学校のOffice(各チームに割り当てられる部屋)で勉強していました。大抵誰か他の人が来ているので、わからないところを教えあったり有益な情報があれば情報交換する等して、助け合うことができたのがよかったです。

 

ネイティブでも試験対策は辛いとのことなので、うまく健康に配慮しながら自分のペースで勉強をするしかないとは思います。ただ前述の通りエッセイ等がある場合は、早めに片付けましょう。